はじめに:「積立投資の教科書」を書く理由

積立投資とは

積立投資とは、毎月一定金額ずつ投資していく資産作りの方法です。

「定時定額投資」、「ドルコスト平均法」、「投信積立」、「るい投」等とも呼ばれます。

日本では2017年から「iDeCo」、2018年から「つみたてNISA」が始まりましたが、これらは積立投資による資産形成に対して、税優遇などを設けてサポートする制度です。

毎月数千円など少額から取り組めるので、手元にまとまった資金がない方(特に若い世代)でも、取り組みやすい手法です。

また、預貯金の口座から自動引き落としにするので、設定後は自動で手間がかからりません。

それゆえ、普段仕事などで忙しい勤労世帯に適した資産形成の手法として、アメリカやイギリスなど海外でも一般世帯の老後の資産形成手法として、幅広く浸透しています。アメリカでは約7割の世帯に浸透しています。

積立投資には一括投資にはない特徴が沢山ある

積立投資は、預金などの「今あるお金」ではなく、お給料や家賃収入など、これから入る「未来のお金」で行う投資手法です。

この「未来のお金」の投資=「積立投資」は、「今あるお金」で行う投資=「一括投資」と異なる特徴が山ほどあります。

しかし、一括投資と全く異なる「積立投資の特徴」はほとんど知られていません。

当サイトでは積立投資を考えるための基礎となる考え方から、リバランス・出口戦略まで丁寧に解説します。

自助努力による資産形成が必要な背景

国が強力な税制優遇を用意した「iDeCo」や「つみたてNISA」を国が始めた背景には、自助努力による資産形成が不可欠になった社会的な事情があります。

かつて、日本人の収入は右肩上がりで増え続けましたが、そういう時代は終わりました。

また、金利も低く、銀行預金に寝かせて置くだけで増える時代も終わりました。

一方、高齢化が進む中、医療や年金などの社会保障制度は、その支え手が減る事で、非常に運営が厳しくなります。

それらの制度を維持する為に、社会保険料などの負担は今後も増え続ける事が予想されます。

また、将来の給付抑制も同様に、かなりの確率で行われます。

それだけなく、消費税などの増税日常生活に必要な食品などの値上がりもあります。

そして、医療技術の進展により、寿命は伸びます。

これからの日本人では、国に頼るのではなく、自助努力による資産形成が必要なのです。

そして、積立投資は普通の世帯の方が、老後の資産形成に最も取り組みやすい手法なので、国も税優遇などを設けた制度を新たに作り、普及しようとしているのです。

つまり、日本は老後の資産形成の手法として、国が「積立投資」を推奨する時代になったのです。

10年以上、積立投資を研究してきた経験に基づき解説

profile

初めまして。星野泰平と申します。

私は2006年以降、10年以上、積立投資の研究に取り組んできました。

そして、積立投資に特化した書籍を、異なる切り口で4冊執筆しました。

書籍

cover帯あり
半値になっても儲かる
「つみたて投資」

講談社α新書(2010年12月)

subete
積立投資の全て

パンローリング(2011年10月)

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終わりで大きく儲かる
「つみたて投資」

講談社α新書(2015年11月)

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ゼロからわかる
積立投資のススメ方

きんざい(2015年12月)

(出版社を通さず、自分でSelfpublishingしている書籍も数冊あります。著作一覧はこちら)

当サイト「積立投資の教科書」は、私の10年以上に及ぶ積立投資の研究成果を、一般の方(投資家)にお伝えする為に書きます。

積立投資は、これまで金融業界が説明してこなかった特徴やリスク、あるいは間違った説明がされている事が多数あります。

それらをなるべくわかりやすく・丁寧に解説します。

積立投資の3つの課題

積立投資は、3つの課題があります。

課題1.間違った説明が定着している

一番大きな問題は、積立投資の間違った説明が定着している点です。

残念なことに現状、銀行・証券会社・保険会社・運用会社・信用金庫・労働金庫などの金融機関や、FP・有識者と呼ばれる人が行う積立投資の説明は、ほぼ全て間違っています。

積立投資について、「下がった所で多くの量を買い、上がった所で少ない量しか買わないので、平均買付単価が低くなる(安くなる・抑えられる)」という趣旨の説明が横行しています。

この「平均買付単価」を用いた説明は、百害あって一利なしで、今すぐ撲滅すべきです。

私はドルコスト平均法協会の代表理事として、積立投資の特徴やリスクを正しく説明できる人材を育成しています。

(*ドルコスト平均法とは、積立投資の専門用語です。ドルコスト平均法協会は、実務で積立投資を提案・推進する方々の団体です。)

積立投資は「平均買付単価」ではなく、「投資の成績=量×価格」で考えないと、その特徴やリスクを何一つ理解できません。

間違った説明が定着してしまっているので、「積立投資」と「一括投資」の違いを理解せず、積立投資を「誤解」している人が山ほどいます。

私は、その状況を変えたいと心から願い、10年以上の間、積立投資の研究並びに積立投資の伝え方の研究に取り組んできました。

投資は自己責任です。

最終的な損益は投資家に帰属します。

それゆえ、積立投資を実践するかどうかの前に、投資家が正しく理解できる事が重要です。

正しく理解した上で、「自分にとって必要か否かを判断すればいい」のです。

しかし、今の「平均買付単価」を用いた説明・解説では、最初の一歩で最も大切な積立投資の基本の理解ができまないので、その課題を解決する為に、当サイトを作成します。

また、既に定着している積立投資の説明の間違っている点や、「平均買付単価」を用いる弊害間違った説明が定着している状況についても、順次解説します。

課題2.説明されてない内容がある

2つ目は、積立投資について説明されてない内容がある点です。

例えば、リバランス・出口戦略(取り崩し方法)です。

一応、一部でリバランスや出口戦略についても、簡易的な説明をしている方もいます。

しかし、それも解説が浅かったり、感覚的だったり、間違ったりしています。

積立投資のリバランスや出口戦略も、「投資の成績=量×価格」で考えれば、体型的に理解できます。

そして、積立投資でリバランスは、実は重要で中長期的に成長が期待できる資産で行えば、高い確率で効果が期待できます。

これまで説明されてこなかった積立投資のリバランスの効果、リバランスで効果が出る理由、出口戦略の考え方を解説します。

また、その他重要なのに全く説明されてなく誤解されている内容(積立投資のコストの影響、組み合わせ投資等)についても、解説します。

課題3. 積立投資を伝える人が不足している

3つ目は、積立投資を伝える人が不足している点です。

これまで、日本の金融機関・金融業界は、一部を除いて全くと言っていいほど積立投資を推奨・提案してきませんでした。

理由は、積立投資の収益性が低いからです。

少額の積立投資を提案するより、退職金や富裕層のお金など「ある程度まとまったお金」に対して一括投資の提案した方が、効率よく手数料を稼げます。

金融機関は営利企業なので、収益性の高い営業戦略を採ることは否定されることではありません。

実際、全職員が積立投資だけ提案していたら、採算が取れず、倒産してしまう金融機関が続出します。

しかし、それにしても、日本の金融業界はこれまで、積立投資を推進・提案しなさすぎました。

最近、「iDeCo」や「つみたてNISA」が始まった影響で、以前より若干増えましたが、まだ積立投資を説明・推進している人は現場レベルで見れば圧倒的に少数です。

それゆえ、本サイトを読み、積立投資の本当の特徴やリスクを理解し、それらをまだ周りの人が知らないと感じた人は、お友達やご家族、同僚の方、従業員の方などに本当の積立投資の特徴を教えてあげましょう。

その方の「誤解」を解いて、自己責任で判断できる状況にしてあげましょう。

積立投資を説明できる人は圧倒的に不足しています。

これまで金融業界が全く説明してこなかった「積立投資の本当の特徴やリスク」を理解して、ご家族や友人・同僚の方に説明してあげましょう。

本サイトでは、日本の金融業界が、ほとんど積立投資を提案・説明してこなかった状況についても解説します。

積立投資の「誤解」を解いて、積立投資を新しい社会の共有知にしよう!

私の使命は、積立投資の特徴・リスクを知らず、下がったら損するなど「誤解」している人をゼロにする事です。

積立投資を「誤解」したまま遠ざけては、自助努力による資産形成の有力な選択肢を捨てる事になります。

今後の日本の経済社会環境を考えると、それは非常に勿体無いですし、中長期的な世界経済の成長の恩恵を取り逃がす可能性が高いからです。

もちろん、積立投資の特徴やリスクをきちんと理解した上で、「実践しない」と判断を下すのはありだと思います。

投資は自己責任で、「する」も「しない」も、その結果もその人に帰属するからです。

私は、積立投資を実践するかどうかの前に、その本当の特徴やリスクを知ってもらい、積立投資に対する「誤解」を解いてもらいたいのです。

きちんと理解する人が増えれば、自然に積立投資を実践する人は増えます。

そうすれば、将来、お金で困る人が減る事に繋がると信じてます。

1人でも多くの人が、老後のお金に困らないで済む様に、まずは積立投資の特徴を丁寧に解説します。

その内容が広がり、「積立投資の本当の特徴」が、高齢化がますます進行し自助努力による資産形成が求められる日本で、新しい社会の共有知になることを願っています。

星野泰平

ドルコスト平均法協会は、質と志の高い積立投資のアドバイザーを育成し、積立投資を啓蒙する団体です。
お客様の為に、積立投資をお客様に伝えたいFP・IFA・保険代理店・金融業界関係者の方のご入会をお待ちしています。

ドルコスト平均法協会のHPはコチラ