【積立投資】途中で売買すると上昇チャンスを取り逃がしてしまう

これまで複数回に渡り、投資家が市場の平均リターンを得ていない様子を紹介してきました。

マーケットが上がっても投資家は儲かっていない①:ダルバーの調査

マーケットが上がっても投資家は儲かっていない②:ブラックロックのリサーチ

マーケットが上がっても投資家は儲かってない③:openfolioのユーザー調査

マーケットが上がっても投資家は儲かってない④:アライアンスバーンスタインのリサーチ

平均リターンを得ていないということは、「何も売買しないで、ただ持ち続けていれば得られたリターンを取り逃がしている」ということです。

投資家は以下の様な理由で、途中で売買したくなります。

  • 今、利益が出ているから一度確定させておきたい
  • これ以上、下がるのは怖いから辞めたい
  • そろそろ下がりそうな気がするから、一度売却して、下がった所で買い戻したい

中長期的な資産運用の途中で、短期的な視点で売買を繰り返すと失敗する理由は、マーケットの大幅な上昇局面を撮り逃してしまうからです。

最も良い10日間を取り逃がすダメージ

torinogasu

出所:J.P.モルガン

これは、1995年初から2014年末までの20年間の米国株式に関するJ.P.モルガンのリサーチです。

この期間、米国株をずっと保有し続けていた投資家は、一番左の赤色の枠線で囲った通りの成績(年率9.85%)を得ました。

最初に投資した1万ドルが、6.5万ドルを超えています。

次の青色は、「最も良かった10日間を取り逃がした場合のパフォーマンス」です。

たったの10日間を取り逃がしただけで、年率リターンは6.1%まで下がりました。

最初に投資した1万ドルが、3.2万ドルまでしか増えていません。

つまり、最も良い10日間をとりのがすだけで、約3.3万ドル(約330万円。1ドル=100円換算)の利益を取り逃がしてしまったのです。(それはこのケースでは、投資金額の3倍以上の金額です)

1年の平日を243日とすると、20年間で4860営業日あります。

そのうち、最も良い10日間の占める割合は0.2%です。

この0.2%で訪れたチャンスを取り逃がすことが、投資のパフォーマンスを約半減させてしまうほどの悪影響があったのです。

最も良い20日間を取り逃がすダメージ

torinogasu

次に、最も良い20日間を取り逃がしたダメージを見てみましょう。

それは緑色の枠で囲った成績です。

なんと、年率3.62%まで下がりました。投資の成績は、2万ドルにしか増えていません。

これは0.4%の確率で訪れるチャンスを取り逃がした結果です。

最も良い60日を取り逃がすと-3.84%に

一番、右の棒グラフをご覧ください。

最も良い60日間を取り逃がすと、なんと-3.84%という最悪な結果になっています。

投資した1万ドルが、4570ドルと半減しています。

60日というと、営業日換算でいうと1.2%の確率で訪れるチャンスです。

これを取り逃がすと、マーケットは年率9.85%で成長していても、赤字になってしまったのです・・・

中長期的な投資家は、マーケットに居続けることで成長のチャンスを掴める

いかがでしょうか?

この1%前後で訪れるチャンスに乗れるかどうかが、長期の資産運用でいい成果を得られる重要なポイントなのです。

途中で売買をしていると、せっかくの上昇のチャンスを取り逃がすことになります。

たしかに、現金化しておけば暴落は避けられるかもしれません。

しかし、大幅な暴騰局面を取り逃がすことになります。

中長期的に株式市場が上昇すると信じることが出来るなら、積立投資は途中で辞めずに継続して「量」を買い込むのが大事です。

積立投資の継続は「言うは易し、行うは難し」です。

何十回の相場変動に晒されて、多くの投資家は時間の経過と共に当初の目標や目的を忘れて含み損を確定したり、含み益をすぐに現金化したがります。

それを防ぐ為に、積立投資を始める時に、自分の刹那的な感情に左右されない為に、自分の目的・目標などを紙等に書いて、時間が経過した後にいつでも再確認できるようにしておきましょう。

また、積立投資をする仲間を持つのも大切です。

アメリカでは、投資家の悪癖(相場予測に基づいて売買したがる癖・下がったら売りたがる癖・含み益が出ていても売りたがる癖など)から投資家自身を守るコーチング(behaviral coaching)が広がっています。

アメリカの72万人の調査でも、サポートの有無が投資家の成績に大きな差を生みました。

運用商品のコストがいくら安くても、続けられなければ「量」は貯まりません。

その時々の自分の感情に振り回されないように、落ち着いて積立投資を続けられる対策を施しておきましょう!

多くの人は「量」の視点を持ってないから教えてあげよう!

もう一つ、積立投資を続ける為に重要なことがあります。

それは「量」の視点です。

「量」の視点があれば、下落時も安心出来ますし、「下落を量を買い込むチャンス」と前向きに捉えることが出来るので、相場下落時も積立投資を続けやすいくなります。

しかし、ほとんどの日本人は、「量」の視点を持っていません。

金融業界が「平均買い付け単価」の説明ばかりしていて、「量」の説明をして来なかったからです。

それゆえ「下がったら損をする」と誤解しています。

今後、日本人は自助努力による資産形成が必要になります。

確定拠出年金の導入企業イデコつみたてNISAをスタートする人も増えています。

あなたの周りのお友達・同僚・ご家族が、相場下落時に安心して続けられる様に、積立投資の「量」の視点を教えてあげましょう!

【プロ向けメッセージ】お客様に積立投資を正しく伝えよう!質と志の高いドルコストの伝道師を増やそう!

これまで、金融業界(証券会社の数値銀行等の数値)は全くと言っていいほど積立投資を推進してきませんでした。

まだまだドルコストの伝道師、ドルコストのアドバイザーは不足しています。

質と志の高いドルコストの伝道師が1人生まれたら、数十〜数百のご家庭にドルコストが広がります。

それだけ将来お金に困る人を減らすことに繋がります。

ドルコストの伝道師を増やして、将来お金で困る人を1人でも減らしましょう!

ドルコストを伝える時に、百害あって一利無しの古い「平均買い付け単価」の説明は辞めて、「投資の成績=量×価格」で正しく説明しましょう!

ドルコスト平均法ゲームを使えば、ドルコスト平均法の特徴やリスクを、誰でも簡単に、わかりやすく、興味深く説明できます。

ドルコスト平均法検定を受験して、プロとして正しく説明できる人材になりましょう。

ドルコスト平均法検定に合格すると、ドルコスト平均法アドバイザーとして認定されます。

金融庁は「つみたてNISA」、厚生労働省は「iDeCo」をそれぞれ普及しようと取り組んでいます。

ドルコストの啓蒙・普及と、ドルコストを正しく説明できる人材の育成は、「長い老後の資金不足」という日本の社会的課題を解決する社会貢献活動です。

皆さんの同僚にもドルコストを誤解している人が大勢います。

志と質の高いドルコストの伝道師を育成し、ドルコスト社会を実現しましょう!

ドルコスト協会の入会もお待ちしています。