積立投資の特徴6:細かい値動きの差を気にしないでよい

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前回のシーソーの関係で、積立投資で商品の値動きは、上がっても下がってもどちらでもいいと説明しました。

要するに、中長期的に上昇するなら細かい値動きを気にしないでいいのです。

今回は、その点について詳しく説明します。

クイズ1:値動きが似ている2つの商品の場合

上の図はシーソーの関係のクイズで、商品の成績が良かった上位2本の赤色と青色の値動きです。

どちらも値動きは似ています。

この2つの商品に、毎年1万円の積立投資をした場合、投資の成績が良いのはどちらでしょう?

(毎年1万円の投資なので、20年間の総投資金額は20万円になります。)

なんとなく赤色と思った人が多いのではないでしょうか?

正解は次の赤色でした。

しかし、大切なのは赤色と青色の利益の差です。

どれだけ差がついたかイメージできますか?

 

実は、赤色が青色の約2倍儲かりました。

具体的な数値は、青色の利益は222,400円、赤色の利益は432,395円でした。

最初の「価格」のグラフを見ると、ほとんど同じ値動きに見えます。

それでも、利益で2倍も差がついたのです。

なぜ、これほど値動きが似ている商品なのに、利益が2倍も差が出たのでしょう?

もう一度、商品の動きをみてください。

よく見ると、赤色の方が青色よりも価格が低い期間が長いです。

つまり、赤色の方が青色よりも商品の成績が悪い期間が長かったのです。

 

積立投資の場合、「価格」が下がると「量」が買えます。

下の図は、合計口数の推移です。

赤色の方が多くの「量」を買うことができました。

そして、このケースでは最後に少しだけ赤色が青色の価格を上回りました。

「量」も「価格」も赤色が多かった(高かった)ので、それらを掛け算した結果、利益で約2倍の差がついたのです。

一般的に、投資では「商品の成績が悪いのはダメなこと」と思い込んでいる人が多いです。

しかし、積立投資では、そうとも限りません。

積立投資では、商品の成績が悪いメリットもあるのです。

商品の成績が悪いメリットとは、下がっている方が「量」を買えるということです。

積立投資の細かい成績予測は非常に難しい

一括投資の場合、ファンドの成績(価格)が重要です。

なぜなら、最初に「量」をまとめ買いするからです。

しかし、積立投資は違います。

「量」を分割して購入していくので、毎回購入できる「量」が変化します。

積立投資の場合、「価格」だけでなく「量」も重要です。

それゆえ、商品の成績が悪い方に「積立投資」をした方が儲かるケースもあるのです。

「積立投資」の成績予測は、プロでも非常に難しい問題です。

商品の成績について、細く考えすぎても正直わかりません。

要するに、積立投資では細かい商品の成績の差を気にしすぎないで良いのです。

あなたが気に入ったファンドを選んで、積立投資を始めたとして、仮にその商品がパフォーマンスがあまり芳しくなくても、その都度、乗り換えたりしないでいいのです。

(もちろん、残高が急激に減少し運用の継続自体が困難になりそうな場合や、運用チームや運用方針が変更になったりして、当初の運用スタイルとの一貫性が無くなったりした場合は、商品の変更をした方がいいでしょう。特別な事情がなければ、あまり細かい成績の差に気をつかわず、淡々と継続していけばいいのです。)

前回述べた鉄則を守り、中長期的に成長が期待できる資産を中心に、自分が信頼できる商品で継続して積み立ていきましょう!

運用のプロの「運用会社」も、積立投資のプロではない

投資信託を運用する運用会社は、投資のプロの集まりです。

しかし、運用会社の人たちも積立投資についてはプロではありません。

2018年に販売会社と同様に、運用会社の徹底リサーチも行いました。

「シーソーの関係」や「細かい値動きを気にしないで良い」と説明している運用会社は皆無でした。

(運用会社のレポートについては、近日中に公開しますので、楽しみにお待ちください。)

運用会社は、自社の商品の残高を伸ばすために、様々なパフォーマンス指標を用いて、銀行・証券会社・信用金庫などの販売会社(金融機関)にPRします。

それは当然で、運用の世界では「商品の成績」が圧倒的に評価されるからです。

投資をした時に買える「量」よりも、「価格」の値上がりした実績や、「価格」が値上がりしそうな理由を訴求する方が重要なのです。

「シーソーの関係」や、今回説明した「細かい値動きは気にしないで良い」などは運用会社からは発信しません。

それを言い始めると、自社の商品のPRにならないからです。

これらの特徴は、運用会社や銀行などの販売会社は発信しませんが、投資家にとっては非常に価値があります。

だからこそ、当サイトで学んだ本当の積立投資の特徴やリスクを周りの人に教えてあげましょう!

多くの人は積立投資を「誤解」しているから、教えてあげよう!

まだほとんどの日本人は、積立投資の「量」の視点を持っていないので、積立投資を「誤解」しています。

「上がったら儲かり、下がったら損する」ギャンブル、価格当てゲーム、タイミングを見計らって行う等、勘違いしています。

「シーソーの関係」も「細かい値動きを気にしないで良い点」も知りません。

その誤解を解いてあげましょう。

確定拠出年金の導入企業イデコつみたてNISAをスタートする人も増えています。

あなたの周りのお友達・同僚・ご家族に、本当の積立投資の特徴を教えてあげましょう!

今後、日本人は自助努力による資産形成が必要になります。

しかし、積立投資をきちんと理解している人はまだほとんどいません。

積立投資の「量」の視点を周りの人に教えてあげて、積立投資に対する「誤解」を解いてあげましょう!