積立投資を続ける為のサポートは価値がある

積立投資は単なる作業です。

しかし、1人で行うのとサポート(自動サポート含む)をつけるのでは、成果に大きな差が出ます。

アメリカに401kの加入者に対する投資助言で上場したFinancial Enginesという会社があります。

financialengines

出所:Financial Engines

この会社は、401k加入者向けの投資助言でアメリカでは草分け的な存在です。

設立には、ノーベル経済学賞受賞者のウィリアム・シャープ氏が関わっています。

(シャープ氏は現代投資理論のCAPMを構築した人物として知られています。)

その設立理念は、「個々人に合わせた退職向け資産形成支援を、独立系の業者として、すべての人に提供する」です。

1996年に創業し、1998年に401kに特化したオンラインでのアドバイスを開始しました。

2004年には、401k加入者のポートフォリオ構築やリバランスまで引き受ける投資一任勘定サービスを始めました。(業者が顧客から資産運用を一任されるサービス。Managed Account:MAと略します)

このMAサービスがヒットして、急速に利用者・加入者を増やして2010年にNASDAQに上場しました。

積立投資をしている72万人を対象にあるリサーチを行った

2014年に、Financial Enginesが年金コンサルティング会社のエーオンヒューイットと共同で、積立投資に関するリサーチをしました。

リサーチの対象は、72.3万人の401k加入者です。

リサーチの内容は、サポートを受けている投資家(オンラインアドバイスや、投資助言、自動的にバランスを調整してくれるファンド(ターゲットデートファンド)などを利用している投資家)と、サポートを受けていない投資家で、パフォーマンスに差が出るかを検証しています。

リサーチの対象期間は2006年から2012年までの7年間です。

ちなみに、2006年から2012年までの7年間はサブプライムショックリーマンショックなどが起き、世界の株式市場は乱高下した時期です。

マーケットは数年ごとに下落を繰り返しますが、特にこの期間は大きく乱高下しました。

果たして結果はどの様になったでしょうか?

サポートを受けている投資家は年率3.32%上回った

FinancialEngines-Report_pdf

調査の結果が上図の通りです。

何かしらのサポートを受けている投資家は、そうでない投資家と比べて、年率3.32%平均リターンが上回りました。

しかも上図の通り、全ての年代でサポートを得ている投資家の方が平均リターンが高くなりました。

投資家は(特に投資に慣れていない人ほど)、マーケットが大きく下落すると不安になり慌てて売却します。

そして、マーケットが戻ってくると「もうこんな不安な経験はしたくない!」と考えて売却したがります。

(これを「やれやれの戻り売り」と言います。)

逆に、マーケットが堅調に推移してある程度利益が出ると「そろそろ下がるかもしれないから利益を確定したい!」という欲が芽生えます。

結局、投資家はマーケットが上がっても下がっても「売りたくなる」欲に常に晒されているのです。

しかし、大半の投資家はそれを自覚していません。

ですから、マーケットが上昇しても、それを取り逃がす投資家が大勢いるのです。

人間は感情に左右される生き物

人間は感情に大きく左右される生き物です。

ここ数年、行動経済学の研究者が立て続けにノーベル経済学賞を受賞しています。

・2002年にプリンストン大学のダニエル・カーネマン教授

・2013年にはエール大学のロバートシラー教授

・2017年にシカゴ大学のリチャード・セイラー教授

感情に左右され、合理的でない選択をする人間の心理の影響は、学問の分野でも近年非常に注目されています。

積立投資は「継続」が大事だが難しい

Diet change healthy lifestyle concept and having the courage to accept the challenge of losing weight and fighting obesity and diabetes as an overweight person walking on a highwire asparagus from fatty food towards vegetables and fruit.

積立投資は、10年・20年・30年と長い期間続けて「量」を買い込むのが大事です。

しかし、積立投資の継続は「言うは易し、行うは難し」です。

何十回の相場変動に晒されて、多くの投資家は時間の経過と共に当初の目標や目的を忘れて含み損を確定したり、含み益をすぐに現金化したがります。

それを防ぐ為に、積立投資を始める時に、自分の刹那的な感情に左右されない為に、自分の目的・目標などを紙等に書いて、時間が経過した後にいつでも再確認できるようにしておきましょう。

また、積立投資をする仲間を持つのも大切です。

アメリカでは、投資家の悪癖(相場予測に基づいて売買したがる癖・下がったら売りたがる癖・含み益が出ていても売りたがる癖など)から投資家自身を守るコーチング(behaviral coaching)が広がっています。

これと同様に、信頼できる方に適切なフィーを支払い、資産運用のコーチングを頼むのも一つの選択肢です。

運用商品のコストがいくら安くても、続けられなければ「量」は貯まりません。

ダイエットや語学学習と同じです。

目標を立てるのは簡単です。

しかし、実践して継続するのが難しいのです。

人間は目先の感情の影響をどうしても受けます。

その時々の自分の感情に振り回されないように、落ち着いて積立投資を続けられる対策を施しておきましょう!

多くの人は「量」の視点を持ってないから教えてあげよう!

もう一つ、積立投資を続ける為に重要なことがあります。

それは「量」の視点です。

「量」の視点があれば、下落時も安心出来ますし、「下落を量を買い込むチャンス」と前向きに捉えることが出来るので、相場下落時も積立投資を続けやすいくなります。

しかし、ほとんどの日本人は、「量」の視点を持っていません。

金融業界が「平均買い付け単価」の説明ばかりしていて、「量」の説明をして来なかったからです。

それゆえ「下がったら損をする」と誤解しています。

今後、日本人は自助努力による資産形成が必要になります。

確定拠出年金の導入企業イデコつみたてNISAをスタートする人も増えています。

あなたの周りのお友達・同僚・ご家族が、相場下落時に安心して続けられる様に、積立投資の「量」の視点を教えてあげましょう!

【プロ向けメッセージ】「投資の成績=量×価格」で説明出来る人材を増やそう!

巷に定着している「平均買付単価」の説明では、下落時のメリットや下落時に継続することの大切さを説明できません。

投資家に積立投資を継続してもらわないと、投資家の資産形成は達成出来ません。

積立投資の重要な特徴やリスクを何一つ説明出来ない「平均買付単価」の説明を撲滅して、「投資の成績=量×価格」で説明出来る人材を増やしましょう!